映画「ダーティ・グランパ」。主人公はザック・エフロンとロバート・デ・ニーロが務める「パリピ系人情系コメディ映画」だ。
ザック・エフロン演じる弁護士のジェイソンは結婚式を1週間後に控えていたのだが、突然祖母がなくなったという連絡を受けて葬式に行くことに。
取り残されたロバート・デ・ニーロ演じる祖父のディックを慮り、なぐめようとするジェイソン。ディックに強引に誘われたジェイソンは、結婚式間近にも関わらずディックの「傷心旅行」についていくことになるのだが、それが「間違い」の始まりだった。
ディックは悲しみにくれていると思いきや「セックスをしよう」と連発。あたりかまわずナンパ。1泊2日の予定の旅行もズルズル伸びまくる。ディックに説得されたジェイソンも遊びに遊ぶ。真面目で型にはまった人生をおくろうとしているジェイソン。そのジェイソンを見て、祖父なりの思いやりをかけるディック。二人の演技とハチャメチャストーリーの裏にある人情物語に注目の映画です。
今回も”くらしのワルツ”らしく、ポイントで見どころ・気になりどころを紹介した上で、最後にあらすじ・ネタバレありの考察・感想を書きたいと思います。
ロバート・デ・ニーロのおじいちゃん演技いい｜映画「ダーティ・グランパ」の感想・考察①
「マイ・インターン」でも、紳士だけどたくましいおじいさん役を演じていたロバート・デ・ニーロですが、ダーティ・グランパで演じたおじいちゃん役もとてもかっこいいです。
世間では「ロバート・デ・ニーロも軟弱になった」「年をとったことを実感して悲しい」みたいな評価もあるようですが、私としてはむしろ「ゴッド・ファーザー PART II」などマフィアっぽいロバート・デ・ニーロを見たことがないのでロバート・デ・ニーロってすごい！ としか思いません。
ザック・エフロンは自分の過ちに気づく役が似合う｜映画「ダーティ・グランパ」の感想・考察②
ザック・エフロンは純粋な性格で過ごしてきて、自分の過ちに気づいた後、はっとして人生を見つめ直す、、という役がよく似合うなあと思いました笑
本来の性格はもっとはっちゃけていて、遊んでいるんだろうなあと思いつつ、真面目な感じで戸惑っている演技も素敵です。
テレビ映画シリーズ「ハイスクール・ミュージカル」や「グレイテスト・ショーマン」などでもちょっと戸惑いながらも自分の人生を送る役が似合っています。
おじいちゃんという存在の「神性」と「リアル」｜映画「ダーティ・グランパ」の感想・考察③
ジェイソンは最初、祖父ディックに対して「おじいちゃんはこういう存在であってほしい」という神性にも似たような感情を抱いています。
例えばおじいちゃんは祖母がなくなったら喪に服すもんだろうとか、もう遊ばないだろうとかですね。それをディックはことごとく裏切ってきます。一方で「自分の人生を捨てようとしている」孫ジェイソンに対しては「息子に対して教えられなかった、自分を持つことの大切さを教えてあげたい」という親・祖父らしい感情を抱いています。
二人で過ごす中でジェイソンはディックに対して「神性」を失う一方で「リアル」な愛情・思いやりを受けて自分の人生を歩みだす決意をすることができます。
私はこういう人情系の物語が大好物です。こういう親になりたいものです。
下品さの中に、芯があるからいい作品｜映画「ダーティ・グランパ」の感想・考察④
この作品は「ハングオーバー! 消えた花婿と史上最悪の二日酔い」的な作品。ハリウッドらしさ・ハチャメチャな物語も楽しめる一方で、ジム・キャリーの「イエスマン」「トゥルーマン・ショー」ような「自分の道を生きる」というストーリーも強く描かれます。個人的にはとても好みです。
私自身サラリーマンをしていると「なにのために働いているんだっけ？」と思うことがよくあります。その時はできる限り「自分の目的のため」選択をするようにしているのですが、一方で「出世」「偉い人の指示だから」など自分以外の選択につられそうになることも多いです。
そういう「諦め」と戦う勇気をもらえる作品でした。
ぜひ見てみてください。多分女性より男性のほうが好きな作品かなと思います。
映画「ダーティ・グランパ」の製作・概要
2016年製作／102分／R15+／アメリカ
原題：Dirty Grandpa
配給：REGENTS、日活
制作陣
監督
ダン・メイザー
製作
バリー・ジョセフソン ビル・ブロック マイケル・シムキン ジェイソン・バレット
製作総指揮
サーシャ・シャピロ アントン・レッシン ジョン・フリードバーグ ジョン・M・フィリップス
キャスト
ディック：ロバート・デ・ニーロ
ジェイソン：ザック・エフロン
画像：(C)2016 DG LICENSING, LLC
出典：「ダーティ・グランパ」
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